マドンナの家でシェフしてた西邨マユミさんにお会いしましたー!!
アメリカで10年間、マドンナのパーソナルシェフだったマクロビオティックの料理人、西邨マユミさんのトークショーに行きました。世界で活躍している、とってもチャーミングで可愛らしいマユミさんから、彼女にしかない経験話を聞いてみたいと思ったからです。それから、メディアや本では伝わらないマユミさんのエネルギーや空気感に触れられるのも楽しみの一つでした。
目次
西邨マユミさんのご紹介
西邨マユミさんの詳細はリンク(青字の名前をクリックしてね!)や著書を見てもらうとして、簡単にご紹介しますと愛知県のご出身です。とても自然豊かな所でお育ちになり、わざわざ「マクロビオティック(以下マクロビ)」と呼ばずとも、自然とマクロビ的な暮らし、つまりは元々の日本的な食事や自然な暮らし方をされていたと振り返っておられました。綺麗な海が汚れてきたり、砂糖の入ったものを口にすることが多くなったせいか軽いアレルギー症状がみられたり、体について考えるきっかけとなる著書と出会ったりしたことで、20代前半にボストンにいる久司道夫氏の元でマクロビを学ぶことになります。そのままボストンで料理を教えたり、マクロビの学校設立に携わったりと活躍され、マドンナの料理人となりました。他にもミランダ・カー、ブラッド・ピットなど数々の著名人に料理を提供してこられました。現在は国内外多数の場でマクロビオティックのコーチ、パーソナルシェフとして活躍されています。監修された書籍も多数あります。
セミナーのお話メモ
大まかな話はマクロビを知らない人にも分かる、マクロビの基本的な物の見方だったと思います。基本的な話とはいえ、マユミさんがいろんな体験を通して得た気付きを直接話で聞くことは、本で学ぶよりとても有意義だと思います。また、真面目な人こそ「気難しく考えすぎてしんどくなる」という「陥りやすい穴」があるので、「(マユミさんの話でも)なんでも盲信しないように!!」とか「玄米苦手な家族がいたらサラダにキヌアを混ぜたらいいの」などとアドバイスされていました。
以下話の一部をメモ書きします。
(注意:マユミさんのお話を「書き言葉」に筆者の私が意訳していますので、それこそ「盲信しないように」お願いします 笑)
- マクロビが広まるために「健康的でキレイで人気のある有名人」に会って、マクロビを食べて頂くことを願っていたら、マドンナに巡り会えた。念ずれば叶うみたいなところもあるけど第六感が良かった。直感に従ってボストンに来たことも良かった。(マドンナを利用したみたいにちょっと失礼に聞こえるかもしれないけど、本人もご存知です(笑))
- 小豆カボチャなど腎臓内の解毒を助ける良い料理があるけど、海外の方にとってはボソボソして食べにくいという場合がある。小豆カボチャの場合は、マドンナもそうだったけど、水を足し、スープにして食べてもらっていた。レンコンのきんぴらやひじきを炊いたものなど、味の濃い料理は美味しく食べてらっしゃった。でも苦手な人にはサラダに混ぜるなどすれば食べやすくなる。
- マユミさんのレシピは誰が作っても美味しい。でも誰のレシピでも「参考」にして、「自分が美味しいと思うように」作ることが大切。そのために塩の量を変えたり、材料を他の物で代用するなど工夫をすること。美味しいと思うものが自分の体に合っている。
- 新しい情報は特に気をつけよう。ココナッツオイルだって最近では良くないという医者もいて、新しい情報は不確かなことが多い。ココナッツミルクだったらオイルよりは一物全体に近いから、より自然。でも私たちは温帯地方の人間なのでね(ココナッツは亜熱帯地方の物なので、たくさん摂るのは控えた方が良い)。また、新しい情報というのは「未だ市場に出ていないもので一儲けしよう」というビジネス戦略であることも多い。
- 小麦はアレルギーがあればやめればいいけど、食べても平気な人は食べ過ぎなければいい。全粒穀物にする方がおすすめ。人によるけど、アレルギーな人でも古代種の小麦なら大丈夫な人もいる。小麦自体ではなくて、小麦と一緒に油や砂糖を混ぜて焼いた状態がダメなのかもしれないし、なんでも米粉に代える人がいるけど、それだって油と砂糖と混ぜて焼いて、それをずっと食べていたら不調になるかもしれない。
- 「これが絶対!」と言えることはないし、食べた物が体でどうなるかは人によっても違うから、何かを盲信せず「ああかもしれない」「こうかもしれない」と疑ったり自分で考えたりすることが大切。
- ’70年代にアメリカでは肉の食べ過ぎで心臓病などが大流行り。それで亡くなった方が多く、マクロビオティックが求められた。現在はスペインやポルトガルで流行ってる。’70年代に久司先生の元で学んだ人たちがそういうところで今活躍している。マクロビは一時的なブームではなく、本物だからずっと絶えずに残っている。
- (マクロビは完全菜食にしろという教えではなく、多少の魚など食べる方も多いですが、マクロビレストランは大抵完全菜食なので)マクロビレストランだと、どんな宗教の方でも食べられる。味噌汁だって鰹出汁が入っていないから和食も楽しめる。今海外のオリンピック選手が日本では安全に、あるいは菜食でないがために、食べられるものがないと問題視されている。そこでマクロビオティックのシェフ達に協力を仰ぐ動きがある。オーガニックヴィレッジジャパンという組織があり、選手村のオーガニック化活動をしている。
- 10日間で良いから菜食に切り替えてみてください。菜食を始めた頃、10日間でも気が付いたことがいくつかあり、マユミさんの場合、便秘や肩こりが改善された。3〜4ヶ月で生理痛なども改善。ですが、その人によって、反応に違いがある。
- なぜ健康になりたいのか、そういうことを考えるのも大切かもしれませんね。健康は楽しく生きるため、とか。不健康だと気持ちが塞ぎますね。元気でいるには腸が健康である必要があります。
→マユミさんのレシピで作られた料理を頂きました
アスパラガスのスープ、キヌアのサラダ、イタリアンスパイスビーガンソーセージ、白い豆の煮物、葉野菜のガーリック炒め、チョコレートムース
筆者によるマクロビのフォロー
健康情報はなぜ錯綜するのか
マクロビというのは・・・一言で語れるわけではありません。だから誤解も本当に多い。何かを信望し、かつマクロビをよく理解していない人の批判も多いし、マクロビを勉強したつもりでも思い違いをしている人も多い。
誰が正しいとか間違っているとか、マクロビはダメで他の栄養学が良いとか、なぜこんなにも論争が起きたり健康情報が錯綜するかと言うと人の体は一人一人違うからなのです。
それこそマクロビ的な説明方法になるのですが、先祖がどこの(漁村or農村、南or北など)出身なのか、母親が何を食べてきたか、父親が何を食べてきたか、自分が胎児の時に母親はいつ頃何を食べたか、自分は長くどこに住んでいるのか、どんな食事をしてきたか、自分がどんな環境でどんな仕事をしているのか、普段の移動手段は何か(例えば飛行機によく乗る人は気圧の影響で体が締まりがちになり、体を緩める食べ物が欲しくなることがある)、色んな要因によって、体質は他人と違ってきます。
もちろん人間を構成する基礎要素は同じだけど、生まれや育ち、生活環境や食習慣など、色んなことが影響して厳密には全く同じ体質の人間はいないのです。機械みたいに何か物を口から投入して出る結果は同じじゃない。人によって結果にバラツキがある。だから何かを検証しても「これが正解だ!」と明確に答えが出ないところがある。誰かに良かった健康法や食べ物が、誰かにとっては良くなかった、そういうことはよく起こるのです。
マクロビは堅苦しいものではない
創始者の桜沢先生が’60年代の方なので著書の文体が古く、現代の私達にとっては大変堅苦しい印象を持ちがちです。実際「何かは絶対ダメ」「何かをするべき」という固い話し方のマクロビ指導者もいたようですが、特に病人に向けた指導である可能性があります。重病人には嗜好品や動物性食品を厳しく制限すべきと指導することがあるでしょう。
そもそもマクロビの基本の教えは「自然の摂理」です。基本的には何をだいたいどれくらいで食べるのが自然で良いとは言っても、何かを絶対排除しなければならないという、戒律のような教えではない。現代の生活習慣病がない時代は、一日23品目を目指す食習慣でもなく、西洋食でもなく、旬のものを中心に穀物菜食する食べ方が一般的だったわけです。例えばですが、なぜそれが自然の理にかなう食べ方なのかを説く、そんな感じです。多くのマクロビの指導者はとても柔軟な思考をお持ちで、楽しく導いてくれます。
精進料理に基づく、体を健康的に回復させるための養生食レシピが多くあり、それがイメージ的に堅苦しいと感じる方もいるでしょう。しかし、自由にオシャレに、ヨーロピアンスタイルでも中華でも、マクロビ料理は色んなバリエーションで楽しむことができます。
私がマクロビを知って良かったこと
私は敢えて自分の料理や生き方がマクロビだとは言いませんが、確かに自分の食べ方や生き方に、マクロビの教えは大きく影響しました。私の十代半ば頃、母がマクロビを少々勉強して料理を用意してくれるようになりました。肉については一時的に抜くこともあったけど、自然な物なら時々食卓に出てきて、「ハムは本当はピンクじゃなくてこれが自然な色で、本物はもっと美味しいね」というように、自然な物の美味しさと健康について学ぶきっかけとなりました。毎日とても美味しくて大喜びでした。そして部活や受験勉強を終えた後、読書の時間ができた頃にマクロビの本を手にとるようになりました。
「食」は生きる基本なのでそれを見直したことで、「食」から派生して色んなことに関心がいくようになりました。関心事は時に深刻なテーマもありますが、学びたいことが多くなり、自分がどう生きていきたいかと目標も見つけることができて、人生がより豊かになったといえます。
マクロビを勉強したい人へ
マユミさんと同様、私も学生の頃、ボストンにある久司先生の学校に通おうかと思ったことがありました。結局どこでも習わず、マクロビや東城百合子さんの本で「自然の摂理」を学び、自然の一部である私達が「どういう食材を、どんな風に頂くのが自然であるか」という基本を理解し、自分で考えながら料理をすることになりました(といっても自炊内容はただの野菜炒めなどごくごく簡単、食材選びも単純に有機原料のものを選ぶくらいのことで、料理らしい料理をしだしたのはほとんど飲食店を開業してからでした・・・・・)。
特にレ コッコレの料理で最も活用する調理法「重ね煮」は、マクロビの調理法の一つです。素材の陰陽バランスを整え、野菜や穀物の旨みや甘みを引き出します。私は重ね煮を活用する料理が大好きで大得意、レパートリー、アレンジ方法もたくさんあります。でもそれさえも誰かに教わったわけではなく、日々実践してコツを掴んでいきました。レ コッコレスタイルの重ね煮も確立していきました。
ちなみに私の職業歴をいうとIT企業出で、料理修行をしたわけでもありません。私ができるのだから大抵の人ができるはずです。マクロビの教えに沿って選ぶ食材自体が美味しいから、シンプルな調理法でも料理は美味しいです!「陰陽論」など初めは聞き慣れないかもしれないけど、分からなくっても大丈夫。実は難しくない、簡単でめちゃくちゃ美味しい!だから皆さんにもまずはチャレンジしてみて欲しいと思います。
マクロビに関心のある方で、もしも授業料を気にして学校に行くかを迷っておられるなら、お金をかけなくても本で独学は必要最低限以上に可能です。ここのサイトのcookingページ(サイトをリニューアル仕立てなのでまだ味噌汁の記事しかありませんが・・)も今後良ければ参考にしてください。マクロビの養生レシピはないけど、自然素材の美味しさを活かす穀物菜食のお料理をご紹介することがあります。できることから楽しんで、ご自分で色々試されたらいいと思います。私も今や料理を教えることがありますが、次項で紹介する「ポレポレ」など単発の料理教室に時々参加してみるくらいでも十分だと思います。
誰かのお家のパーソナルシェフになろう!
必要な人のお宅で、心のこもった健康食を手作りするパーソナルシェフというお仕事があります。東京には「ハレルヤパーソナルシェフサービス」というパーソナルシェフの派遣会社がありますが、関西では今回のトークショーを主催されたマクロビ料理教室「ポレポレ」の藤本裕子さんが仲間を呼びかけています。ご興味のある方はポレポレのサイトを参照ください!
このイベントの主催の藤本裕子さんは、料理教室名・場所を変えて、現在は「天女の台所」を運営しています。
https://tennyonodaidokoro.com/?fbclid=IwAR1C4Nu0Y5Wax0vs94CeoSsKFhNtIeyeF3VFcbcmy0rwDI8FLP3xWNb_PHs
→ ポレポレ代表の藤本裕子さんです。センスの良い、素敵で美味しいマクロビ料理をご指導されています!気軽に参加いただけます!
料理教室は受講しやすい5回コースで用意されていたり、その中のクラスを単発で受けたりするのも可能です。
トークショーに参加して
一度のトークショーでお会いしただけですが、マユミさんは見たままの通り本当にチャーミング、とても朗らかで快活な方でした。オープンマインドで寛容的な人柄に触れられました。マユミさんがおっしゃってました、「気付く」というのは本当に「気というエネルギーが身に付くんですよ」って。誰かの話を聞いて気が付くことがあれば本当にエネルギーが付く、話し相手と良いエネルギー交換が起きているそうです。「魅力的な方だな〜」と思って話を聞いているうちに、私も元気付けてもらったと思います。
マユミさんが「マクロビの学校で師範コースを出た人が多くいる割に日本は変わらない、家の食事を変えるだけでなく、学んだことをもっと世の中に生かしてください」、そう何度か強く呼びかけてられたのですが、私なりにできること、「できるだけ自然に沿う暮らし方」「ハッピーな暮らし方」をもっと人にお伝えしていこうと改めて思いました!
といいながら、最近の私はマイペースです。マユミさんのように世界中の人をコーチングするような存在になろうとまでは、志高くないですが・・・。だけどいいんです、マユミさんもおっしゃってた「101匹目の猿現象」のように、自分の周りに少しずつでも仲間を増やす事で、ある時、時空を超えて波動が伝わり、他の場所でも仲間が増えるのです。
これからも役立つ情報や発見、頑張って記事にしますね〜!
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