飲食店の食器がピカピカに輝いていたら危険なサイン!?業務用洗剤とリンス剤について
オーガニック。農薬や化学肥料という、自然環境を破壊し、生物を殺傷する劇薬を使わない農法です。自然の循環を大切に、自然環境を生かして作物を育てます。
オーガニック食材をいただくなら、自然環境に配慮した生活もぜひセットで選んで欲しいと思います。健康のためにオーガニック野菜は食べるのに、有害化学物質でできている合成洗剤を日々排水で流し、水や土壌を汚染するなんてことは「自己中心的ライフ」「ワガママ食」です。
どんなに気をつけたって人が生活する限りはある程度環境を汚染してしまうものだと思いますし、私が完全無害な生活をしているとはいいません。
だけどできるだけのことをやろう!!自然環境に配慮する生活は、結局自分たちのためでもあるのです!私たちはいつだって、自然に恵みを頂いて生きる力や生きる環境を得ているのですから。
ただしいつも言いますが、「絶対に農薬や化学肥料を使うな」とは言いませんし、私は自給率40%以下の日本で、オーガニックでなくとも農家をしてくれている人には本当に感謝するべきだと思っています。ですが、できるだけ自然環境に配慮したものを選び、同時にオーガニック農家さんも応援したいと思っています。
目次
ヴァンナチュールが美味しい理由を知っていますか?
サスティナブルという言葉が一人歩きするように、オーガニックを謳うカフェやレストランにも「表面的なオーガニック」であることが残念ながらよくあります。
ヴァンナチュール、ビオワイン、自然派ワイン、これはどれも同じワインを指しますが、ビオディナミ農法のブドウで作るワインです。ビオディナミ農法というのは、簡潔にいうと、自然の摂理を農法に取り込んだ究極のオーガニック農法です。オーストリアの哲学者、シュタイナーが考案したものです。
ちなみにフランス語でヴァン=ワイン、ナチュール=自然な、という意味なので、直訳するとヴァンナチュールは「自然なワイン」となります。ビオワインのビオは、ビオロジック(オーガニックの意)やビオディナミ農法(英語でバイオダイナミック農法)の“BIO”です。
ヴァンナチュールの素晴らしさは、近年多くの人に広まりました。
このワインが美味しい理由は、まず第一に、原料であるブドウが自然に近い環境で最大限に自然を生かした方法で作られるからです。
無農薬・無化学肥料栽培により、土壌でたくさんの微生物が活発に酵素、ミネラル、ビタミンなど栄養素を合成し、ブドウの旨味やコク(アミノ酸や核酸)を生み出します。
そして土がフカフカとなってブドウの根は深く地中に伸び、土地のミネラル分をたくさん吸い上げることができるのです。
(醸造中にも添加物にできるだけ頼ることなく作られます。)
ですが、多くのカフェやレストランは、ヴァンナチュールを提供していても他の食材は農薬だらけだったり、調味料は添加物だらけだったり、肉は業務用の信頼性に欠けるものだったり、排水は化学物質まみれだったりするのが現状です。
ついでに言うと健康を害する可能性のある調理器具を使っていることも多いです。マクロビオティックを謳っている店は全体的に配慮する教えなので安全性が高いと思います!
自然派経営のカフェやレストラン、増えてほしい
大抵のヴァンナチュールの提供者は、それがなぜ美味しいかを必ずと言っていいほど見聞きします。来日した生産者のセミナーに参加するチャンスもよくあります。それなのに、店舗の運営方法が自然環境に配慮することのないケースがほとんどなのが残念です(他の食材にも目を向ける飲食店経営者もわずかながらに増えてもいますが)。ワインが遠い国で作られるからか、自分の生活スタイルやお店の運営方法には結びつかないのでしょうか。それとも日々忙しい店舗運営にまでは手が回らないのでしょうか。
これでは本当にヴァンナチュールがどういうものかを理解したことにはなっていないと私は言いたいです。
ヴァンナチュールの生産者が農薬や化学肥料をなぜ使わないかを本当に理解しているなら、できるだけ自然環境に配慮した生活スタイルを選択するはずだと思うのです。
ヴァンナチュールがなぜ美味しいかを本当に理解しなたら、そのブドウと同じように他の作物もオーガニックで作られたものを選ぶでしょう。
(実際、農薬や化学肥料が何かまでを理解している人は少ない)
ですが、多くの飲食店では、飲むワインが健康的で美味しければいい、そんな風にも見えます。
一方で、私の友達の飲食店の中には、一部オーガニック野菜を取り入れたり、洗剤を替えたり、できる範囲で健康にいいものを提供し環境問題に取り組んでいるところもあります。オーガニック食材は高くなるので、「いいものだと分かっていても手が出せない」という状況もよく分かります。
健康や環境に配慮したものを選ぶとコスト高になります。利用者はそれを理解し、飲食店にだけ負担を負わせることなく、見合う対価を支払うべきだと思います。そうじゃないと自然派経営の飲食店が回らないし増えていけないのでよろしくお願いしますね!(自分が店をやっている時はこれが言えなかったw)
かなり危険!!飲食店の食洗機の専用洗剤!!
オーガニックを謳うなら、掃除や食器洗いで出す排水に気を付けるなど、飲食店での運営方法も見直してほしいと思うわけですが、利用者にとっても知っておいてほしいことがあります。
業務用の食器洗浄機(食洗機)の専用合成洗剤は一般的に、強力な洗浄力、乾燥仕上げ剤による速乾性、リンス剤により食器がピカピカになることがセールスポイントです。塩素系漂白剤が入っていることもあります。
レコッコレでは、食洗機は高級品なので、長い間我慢していましたが、どうしても必要だと感じてある時購入しました。ですが、私は専用合成洗剤は使わず、まずは食器を台所石鹸などで洗ってから食洗機の高温のお湯ですすぎ洗いをしていました。そのため、実際の専用合成洗剤を目にしたことはありません。
ただネットで商品画像など見てみると、まず製品の説明冒頭には大きく「危険!」と書かれています。
「金属腐食の恐れ、重篤な皮膚の薬傷及び目の損傷、発がんのおそれ、腎臓の障害のおそれ」と明記されています。
使用上の注意として「洗浄作業や洗浄容器の取扱時は、保護具(保護メガネ、ゴム手袋、ゴム長靴など)を着用し・・」と記されています。
排水にして良いわけありません。かなりの環境汚染が懸念されます。食器への付着は大丈夫でしょうか・・・。
それなのにカタログの説明書きの中では「独自のテストを重ね、お客様に安全に提供できるものだけを厳選」と矛盾したことが書かれています。メーカーの安心・安全て、何のことを指すのでしょうか。
また、原材料が全て表記されているわけではないので、わずかでも毒性の強い成分が使われている可能性があります。
家庭用の合成洗剤でさえ、水中の生物を殺めますが、業務用や工業用となるとさらに強力な洗浄力が謳われています。使う量も多いですから確実に環境破壊の原因になっていることでしょう。
食洗機メーカーの人には「洗剤を使わないと食洗機故障の原因となる」、と脅されてしまいます。私は洗浄機は6年間ほど使ったでしょうか、基本的に油汚れは落としてから食器を入れるので故障はしませんでした。油がついたまま洗浄機に入れると排水ホース内で油が固まり故障する可能性があるかもしれません。
参照:家庭用合成洗剤の怖さを伝える実験動画と資料
↓↓これ、ぜひ観てください
▶︎魚を使った実験動画
▶︎かいわれ大根の成長の違いをみる実験動画
▶︎エコデパジャパン-15,16章に合成洗剤による川の汚染に関する記事
https://ecodepa.jp/hpgen/HPB/entries/100.html
食器のリンス剤は本当に必要か、安全か?
食洗機に使われるリンス剤は、水の乾きを早める効果と食器をピカピカにする効果があります。リンス剤はすすぎ水に注入されます。
あるヴァンナチュールを提供するレストランで、そこには洗浄機がなかったので「食器にリンス剤なんて付いてたら気持ち悪いよね!」と話したら、「でもそのおかげでグラスがピカピカになるんだし、食器洗いは本当に手間だから忙しい時に助けてもらえる」と反発されてしまいました。そこには設置スペースがないから置いていないだけで、やはり洗剤の危険度や環境汚染に関する配慮は毛頭ないのでした(というより知らないだけなんだろうなと思いますが)。
飲食店の運営は、本当にハードなのでよくよく気持ちはわかります!でも!食洗機は高温で洗うため、ほぼ布巾を使うことなく早く食器が乾いてくれます。ちょっと洗い方を工夫すれば自然素材などでグラスの曇りも取り除けます。
大抵、食器やグラスはつけ置きをしたり簡単に洗ってから食洗機に入れるものなので、その時にアクリルタワシでササッと洗う、米糠や有用微生物が成分の「とれるNo. 1」を使う、重曹やクエン酸液につけておくなどすれば問題ありません!(アクリルタワシを使用するときはストッキングタイプの排水溝ネットを使って細かい毛糸をキャッチしよう!)
リンス剤を使用すると食器に付着している可能性があり、料理を食べたら一緒に有害化学物質を摂取していることになります。
ちなみに、あるメーカーのリンス剤成分は、脂肪酸エステル、プロピレングリコール、エタノールと表記されていました。
脂肪酸エステル
食品安全委員会の研究発表では「人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるもの」と発表されていますが、ウサギを使った動物実験で「全例で結膜の発赤及び眼の周囲の分泌物が認められ、1 例で結膜の浮腫が認められた。いずれも投与 24 時間後までに回復した。また、皮膚に対する軽度の刺激性が認められた。」と記されています。つまり、「24時間後までに回復したから症状が軽度で安全」、とされています。
そしてラットによる慢性毒性実験(→日常的に食するとどうなるか)では、「精巣の発育不全及び精子形成の抑制が認められた」とあります。高用量でなければ安全とされますが、脂肪酸エステルはリンス剤だけでなく農薬や食品添加物としても多用されているので結局は高用量となっている可能性があります。
また、数ある飲食店から多量に排水で流すので、水中生物の生態系に影響が出ていてもおかしくありません。
プロピレングリコール
生活用品や化粧品や歯磨き粉、シャンプーなどにもよく保湿剤、乳化剤、殺菌剤や溶剤として使われます。毒性が比較的低いとされ食品添加物にも使われますが、食品でない以上、私は口にしたくありません、皆さんいかがでしょう?プロピレングリコールだけを飲んだり舐めたりできますか?食品に混ざってればOKですか?
プロピレングリコールは水と油を混ざりやすくする性質があり、更には分子量が小さいため体内に浸透しやすいそうです。加えて、プロピレングリコールの化学物質を運ぶ性質によって、有害物質を体内に吸収、蓄積させてしまうおそれがあります。
年間で摂取する化学物質の平均量
洗剤成分も食品添加物も同じ成分であることが多く、要するに、人工的な化学物質で自然界に存在するものではありません。その安全性が謳われていても後々「発癌性があることが判明」「やっぱり使用禁止」なんてよくあることですし、他の成分と複数合わさって化学変化する可能性は無限のパターン数があり、その危険性まで考慮されていません。
日本人は年間で平均4キロの食品添加物を摂取していると言われます。8キロくらいという人もいます。厚生労働省の計算では年間1.2kgと言いますが、どんどん出てくる新種の食品添加物は計算に含まれていないので、実際は4キロ、最近は8キロなんて言われるのです。1.2kgでも相当多いと思いますけどね!
この計算は、あくまでも口から食品を食べることによる摂取量であって、生活用品や洗剤を通して摂取してしまう量を考えたらはるかに膨大になるのではないでしょうか。
洗剤や化粧品などを使うことで肌から添加物を取り入れたり、殺虫剤や芳香剤など揮発性のあるものや小さい分子で浮遊しているものを呼吸から取り込んでしまっています。
食洗機に米糠やふすま、有用微生物が成分の「液体とれるNo. 1」を洗剤がわりに使ったらどうなんだろうな〜・・。油は見事に分解されるし排水をキレイにします!食洗機メーカーと共同研究・開発してほしいものです!!
ポイントまとめ
・オーガニックを選ぶなら、自然環境に配慮した生活スタイルを選ぼう
・生活排水に気を付けて、合成洗剤使用はやめよう!
・オーガニックカフェやレストランを謳っていても部分的であることが多い
・食洗機の洗剤が自然環境を汚染する
・食洗機の洗剤によって健康を害する可能性がある