米の輸出が日本を救う!? 食料輸出国に変化していく日本

コロナがひと段落し、海外からの旅行者が多く日本を訪れるようになりました。彼らが日本でおいしい日本食を体験することで、世界中に起きている日本食ブームはまだこの後もさらに盛り上がり、ある程度は個人の生活の中にも浸透していくのではないでしょうか。そんな折に、福島の原発事故を受け行ってきた日本食品の輸入規制をEUが撤廃しました。日本食品の海外輸出はこの先、飛躍的に成長できる事業だと考えています。また、農水省も「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」を策定していて、輸入に大幅に依存してきた日本も徐々に供給する側へ変化する動きが出てきています。

日本食品の輸出業は、海外の日本食ファンに喜んでもらえるのはもちろんでしょうけど、何よりも重要なのは、国内で食料生産量を確保でき、それと同時に日本の食文化や伝統、第一次産業を守っていけることです。残念ながら日本は、食料自給率がとんでもなく低く、仮に日本有事が起きたとすると、明らかに自国で食料を賄えないという危険な状態にあります。

特に主食である米の生産量維持は最も重要であるにも関わらず、食の欧米化や少子化で消費量が減り、政府の減反制作も相まって生産量が減る一方です。日本米は世界で最もおいしく、日本食レストランも増えていることから世界的にもニーズがあるはずです。ちょうどこの7月に、世界最大の米輸出国であるインドが自主規制で輸出量を大幅に減らしました。今、米の輸出事業がチャンスです。生産者に利益をもたらしつつ美しい田園風景を甦らせ、自国の生命線を担保しながら米の輸出先を増やしていく、同時においしい米で世界中の人に喜んでいただく・・・もしそんなことが可能であればどんなに素晴らしいだろうと想像します。

今、様々なフードテック(ゲノム・バイオ技術や細胞農業など)が進行中ですが、たとえ必須栄養素を満たすものでも、自然界の営みからはずれてできたものは、自然の一部である人の体に健康をもたらさないと、断言します。フードテックは近い将来を見据えた食料不足問題の根本解決にはなりません。シンプルに農業の生産率を上げることが必須です。

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2023年08月20日 | Posted in コラム, 環境・社会問題 | | Comments Closed 

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