一度見たらもう食べられない!?国内で9割以上で採用のケージ飼育の実態と不健康な卵
レコッコレは菜食を提供する店でしたが、私はVeganではありません。厳選したお肉や魚類や卵をごくたまに少しだけいただきますし、友達と外食した時にも同じものをシェアします(どうしてもできないものもありますが)。Veganの方達と多くの思いをシェアしますが、ちょっと考え方は違います。
ただ、本当に、人は動物性食品をとりすぎて健康を害すると共にたくさんの命を蔑ろにしています。家畜の命がどういうプロセスを経た後食品として加工されるかまでをきちんと私達は知るべきだと思いますし、「戴く命は感謝して感謝して大切に育てた上で感謝祭で祭り上げて、また感謝して祈って大事に戴くもの!」としつこいですが、それくらいに考えています。
家畜が悲惨な状況で一生拷問を受けているかの如く、人に食べられるために生きながらえている状況があるのをご存知でしょうか。
それを伝える海外のドキュメンタリー映画がいくつかありますが、国内の実態はなかなか伝わりませんね。でもリアルにそれを直視したら、一切お肉や卵が食べられなくなるかもしれない。
私も以前は「フード・インク」など海外映画を観ても「どこか遠い国の話」で割合的には日本はもっとマシでしょ、くらいに思っていたのですが、どうやら今や日本は海外以上に酷いらしい!!
私は最近何度か卵を買いましたが、それは、いただく命を大事に育てる養鶏者さんの元で、大地を放し飼いで駆け回り、喉が渇けば天然水を飲むことができ、清潔な土の床の鶏舎で眠れる鶏たちの卵です。ですがこういう平飼いの養鶏場は日本に1割にも満たないそうです。
今日は養鶏について取り上げたいと思います(気が重くて投稿に何日もかかってしまいました・・・)。
国内の鶏のバタリーケージ飼育、その実態
国内の養鶏は9割以上がバタリーケージ飼育です。どのようなものか箇条書きにしてみます。
・人工的な箱の中でふ化したひよこは、雄雌の鑑別をされ、雄は二酸化炭素やシュレッダーでつぶされ殺される。
・クチバシにも神経が通っているのにハサミで切られる。
・ケージのサイズは業者でまちまちだが、一羽あたりがB5サイズの面積で自分の体積よりも小さい場所で、身動きが取れないまま一生を過ごす。向きを変えることも容易でなく、羽を広げることもできない。
・鶏には虫干しのために日光浴をする習性があるが、鶏舎に採光はほぼなく、異様に暗い中で一生過ごさなければならない。暗くする一番の理由は鶏の運動量を抑え、餌の消費量を減らしコストを削減するため。
鶏は序列社会で、採光があって強弱が分かると強いものが餌を多く食べて個体に差がでるからそれを避けるためという理由や、強い鶏に弱い鶏がマウントを取られ怪我をしないようにという理由もあるそうだが、実際は弱い鶏がケージの隅に追いやられたり背中の羽をむしられて怪我をしていることはよくあるという。
ペシャンコに踏み潰された死体が腐ったまま同居していることもよくらしい。
・多くの鶏舎に、防疫のため風の入る窓はない。非常に空気が悪く、細かい脂粉や羽毛、粉じんが充満している。
・鳥インフルエンザを媒介すると言われる多数のネズミが走り回っており、殺鼠剤もしつこく多く使われる。それが卵についている可能性もある。
・ケージは鶏のフンが取り出しやすいように上下左右金網。また、卵が転がりやすいように傾斜している。鶏は一生を不安定な過酷な状況で起立していないといけない。つま先に力を入れ踏ん張っていたり、移動するときは足を滑らせバランスを崩しながら歩かないといけない。
・金網のケージの中で過ごすが故に足に大きな風船のようなコブができる病気になりがちで、そこから細菌が入り炎症したり化膿したりすることがよくある。
・鶏は高さ56センチまで活動すると言われるが、ケージの高さは一番低いところで40センチ、高いところで45センチ。通常は動き回れる土の床と止まり木が設置されなければならない。
・鶏には羽や皮膚についたダニや寄生虫や汚れを落とすために砂浴びをする習性がある。太陽の光を浴びて殺菌し、心の健康も保つ。
砂浴び中は気持ち良さそうにうっとりとした表情を見せたり目を細めたり、喜んでいる時の特徴ある声で鳴いたりするものだが、金網のケージの中では叶わない。それでも足で床をひっかいて土を羽毛の間に取り込もうとするしぐさを見せるそう。
・砂浴びのできない鶏の体にはスプレーで殺虫剤がびしょ濡れになるほど噴射される。鶏にとって体が濡れること自体大変な苦痛であるし、体が冷えショック死する鶏もいる。殺虫剤が残留している卵を売る業者もいる。
・摂食時間の30~50%は食べる真似。究極的に単純化された狭い空間の中で他に出来ることがなく、自分の本能を満たすものを見つけようと努力しているらしい。
・鶏の原種の赤色野鶏が産む卵の数は年間20個程度にすぎない。だが家畜化し品種改良が重ねられた採卵鶏の産む数は約300個。異常に多い産卵は、鶏の体の代謝に負担をかけ、体内中のカルシウムを奪い、卵巣や卵管の病気などさまざまな疾患で苦しませることになる。卵を詰まらせお腹が異常に膨らむ鶏もいる。病気の鶏が治療されることはない。
・体重測定の時に「羽交い締め(=両翼の根元を背で交差)」で身動きを取れなくする。鶏は大きな痛みを伴い甲高い声で泣き叫ぶという。
・ある養鶏場では使いものにならないと判断した鶏を羽交い締めにしたままビニール袋に入れ、数時間かけて窒息死させる。それだけでなく、羽交い締めで生きたまま、死体と一緒にレンダリング(資源循環)業者に出すこともある。
・夏は暑い中密閉状態であるので死体が増える。
・国内大手の鶏卵企業のある施設を例にすると、100万羽を超えるニワトリがいて、1棟に約5万羽が詰め込まれ、たった1人の従業員が2棟を管理する状況(当然細かいケアなどできるわけもなく全ての死体を取り出すことも不可)。
・本来鶏は産卵の時は一羽のみで行う。安心できる場所を入念に探して隠れて卵を産む生き物。ケージの中ではなんのプライバシーもなく本能に逆らい尋常じゃない数の卵を産み続ける。
人で例えると、人混みの多い交差点で用を足すくらいに苦痛だと言われる。
・鶏の寿命は10年ほどだが、卵を産むピークで1年半から2年ほどでほとんど殺処分され、空いたバタリーケージの中に次にピークの鶏を入れ替える。
・鶏は生まれてすぐに25種類ほどのワクチンが打たれる。雛の間は抗生物質、合成抗菌剤も主に飼料添加物として投与される。2015年は16種類の抗生物質、合成抗菌剤が使用されている。殺処分されるまでの1〜2年どうにか生き延びればいいという前提で薬漬けにしている。
・産卵率が悪くなると、殺処分や食肉用に回す業者もいるが、気温が落ちてきて食欲が減る秋の頃に羽の生え変わりの後に産卵を再びし始める鶏の特性を利用し、絶食などの給餌制限で飢えさせ、栄養不足にさせ、強制的に新しい羽に抜け変わらせることもある(強制換羽)。鶏にとってはかなりの体力を消耗しストレスの大きいプロセスで、日々何十羽、あるいは100~200羽と多量に死体が出る。
・JGAPという環境保全や労働安全、アニマルウェルフェア(動物福祉)に関する国の認証は、いくつかの基準に適合しているかどうかチェックリストをつけて、審査で合格するだけで実体がない。
・鶏自身が必要なカルシウムまで卵殻として排出するので、骨粗しょう症、それに続き骨折する鶏が多い。
・体がボロボロになり、羽も半分くらいなくなり地肌が見えている状態になる。
・最後、食鳥処理場まで輸送される間がまたかなり酷い。ケージから雑に掴み出し10秒に6羽という速さでコンテナに叩き込んで詰めていく。ボロボロになった体は雑に扱われた時点で簡単に脱臼、骨折する。弱った鶏たちが箱の中にギュウギュウに重なって詰め込まれる(参考写真あり:「食鳥処理場での夜間放置」)。
・国際基準でも12時間の輸送になる場合は水を与えなくてはならないことになっており、鶏の1日は人間の1週間に相当すると言われるが、食鳥処理場についてからも水を与えることなく放置される。
・コンテナの中で積み重なった鶏の卵や糞尿が下の鶏に垂れ流しになり、夏場はウジがわく。冬はコンテナで凍死することもある。
・心ある一部の食鳥処理場は首を切る前に意識を失わせるが、大抵は意識のあるまま首を切られ、長く苦しみながら死んでいく。
これらの工程の多くは国際基準にも動物愛護管理法にも違反しているが改善されない。
これが日本の9割以上の卵の出どころ ↓
ケージ飼育の卵の品質は!?
安全性を考えても疑問が残ります。ネズミだらけの養鶏場には殺鼠剤が撒かれ、卵についていることもあり得ます。劣悪な状況下で病気になっている鶏も多くいます。羽がボサボサとなり半分もなくなってしまうほどかなりのストレスがかかった鶏や病気の鶏の卵がそもそも健康とは言い難いでしょう。
日本人が鶏の苦しみと悲しいエネルギーが凝縮された卵をいくつも食べているかと思うとゾッとします。
よく黄身がオレンジ色で色が濃いほど美味しいというように宣伝されますが、あれは餌で着色されています。私の弟も一時期養鶏をしていましたが、黄身の色は薄くてきれいなレモン色でした。また、飼料も米糠や貝などブレンドしたもので、味もとびきり美味しくて、どこの卵よりおいしかったです。
平飼いの卵とケージ飼育の卵は、殻の厚みが全然違います。平飼いの卵の殻は厚くて丈夫なので割るときは少し思い切って力を込めます。平飼いの卵は割った後に見る弾力もケージ飼育のものより格段にあります。
ただし、平飼いと一言に言っても、養鶏者さんで鶏舎環境はさまざまで、卵の品質には差が出ます。
一般的に飼料には、肉骨粉、油脂などの粗悪な動物性飼料が使われます。牛が牛の肉骨粉を食べさせられて狂牛病が流行ったことは周知の通りです。そんなモラルのない飼育の鶏が食べたものでできる卵も質が悪く、味で言っても風味やうまみを損ないます。
安い海外製のとうもろこしなどの植物性飼料は遺伝子組み換え飼料であることが多い。遺伝子組み換え作物自体の安全性も問われますが、同時に遺伝子組み換え作物を育てるときに通常の農業よりも多量に農薬散布するので、残留農薬による危険性も残ります。輸入時に多量の防腐剤(ポストハーベスト)もかかります。
病気が蔓延しやすい環境にあるので当然10種類ほどの抗生物質も餌に混ぜられており、その卵を食べると不要な化学物質を摂りこんでしまうことも懸念すべきでしょう。
農薬についてはこちらを見てください↓
海外ではケージフリーが増えている
EUでは2019年に採卵鶏の52.2%がケージフリー、スイスは100%、アメリカ合衆国では六つの州がケージ飼育の禁止を決定した。
ケージ飼育の参考サイト
■Wikipedia バタリーケージについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B8
■47ニュースより「ニワトリの閉じ込め飼育続ける日本 採卵農場で女性従業員が見た“残酷”」
https://news.yahoo.co.jp/articles/976eea0de0b5fa6392eb6e4422a3ae5fbb979905
■日本人だけが知らない「食用卵」のアブない実態
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54355?page=3
■アニマルライツセンター公式サイトより「バタリーケージ:日本の状況を知ろう」
日本人は一体、何を食べているのでしょう!?
なぜこんな虐待が許されているのか不思議で仕方ないです。
人が唇を麻酔もせずに切りとられることを想像できますか?麻酔されてても無理やけど。お風呂に入れず殺虫剤を月に一度全身に噴射される状況に耐えられますか?窓を開けずに電気もない、床が金網で傾斜している満員電車では1日も立ってられないでしょう。
流行りの、「幸せを象徴する」ようなパンケーキやプリンのほとんどは、こういった鶏が想像絶する苦しみの中で産んだ卵でできているのです。
経済効率だけしか考えないバタリーケージ飼育の卵、これでも選択できますか?買い物は投票です!安いものが大量生産されるのをよしとせず、卵の消費量を減らしながらも、良いものにはそれだけの対価を支払うことで、より健全な食の循環が成り立っていくでしょう。
動物にも愛や感情や欲求がある!
ペットを飼っていらっしゃる方は、動物それぞれにも個性があり感情があることをご存知かと思います。私はSNSで動物ムービーをついつい観てしまうのですが、動物と人との絆に感動して涙することがあります。動物が完全に安心した状態で、伸びやかで自由でいる姿に「喜びに満ちた生き物の姿はなんて美しく愛おしいのだ・・・」とよくわからない感極まり方をして泣いてしまうこともあります。
牛が涙したり愛情を示したりするのを見ます。犬が飼い主にヤキモチを妬いたり、久しぶりに飼い主に会えた時に大喜びするところもよく見る光景です。インスタやyoutubeでもたくさん動画が投稿されているように、全ての動物や鳥にも感情があるのが分かります。本来は動物だって生きる喜びを感じながら暮らしていくものです。
Veganを広める活動をしているメグミンのインスタグラム、ストーリーでもよく動物動画を投稿、本能だけで生きているわけでなくて、全ての生き物それぞれにも意思や優しさがあるんだよな〜って改めて思わされます↓
大抵の心ある日本人は、子供がもしも動物をいじめようものなら「そんなことしたら可哀想でしょう!?自分もされたら痛いし嫌でしょう!?」と叱ると思うのですが、信じられないことに大抵の家畜達の命は、直視できない残酷な状況の中にあり、一生に渡り拷問を受けている状態が許されてしまっています。
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メグミンがよく訪れる岡山県にある「サンクチュアリ」牛も人に甘えるんだね!↓
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命の尊さを感じよう!
バタリーケージの鶏飼育だけでなく、他の家畜についても是非調べてみてください!